巻いてしばらく経ってから、ハッと我に返る。


 てかあたしこれ犯罪じゃん!

 しかもかなり変態っぽいし・・・!


「・・・明日、忘れてましたよって言えばいいよね・・・。」


 そう呟いた瞬間バスが来て、あたしはそのマフラーを巻きつけたままバスに乗った。

 
 不思議なことに、いつものバスの居心地の悪さもマフラーに吸い取られるかのように全く感じなかった。


 結局その日は、帰りもマフラーを巻いて家に帰った。