白い月〜destiny〜

ここの喫茶店はいかにも頑固といった感じの初老のマスターが一人でやっている。

僕と宮川はそれぞれお気に入りのブレンドを注文した。


「今日の外回りどうだった?」

僕が聞くと宮川はタバコに火をつけて答えた。

「あぁ。可もなく不可もなくってとこだな。まぁ 俺達は営業じゃないしな。出張帰りの挨拶しとけばいいような感じだったよ。」

「それもそうだな。」