私は晴香と買い物に出かけた後 タルトの美味しい店に来ていた。

晴香がタルトをつつきながら溜め息をついた。

「信じられないよね…。せっかく美月と内山さんがうまくいって これからって時にさー。」

私は晴香を諭すように言った。

「でもね。この出張はすごい事なんだよ。優が会社で期待されてるって事なんだから。」


「でもさー。」

晴香は口を尖らせている。

そしてパッと目を輝かせた。

「ついてっちゃえば?」

「えっ?」

「そうだよ美月!内山さんについてっちゃいなよ!」


私は苦笑した。

「何言ってるの。二年たてばちゃんと戻ってくるんだから。それまでちゃんと待ってることにした。」


「うーん…。」


晴香はまだブツブツ言っている。


その時私の携帯が鳴った。