白い月〜destiny〜

僕はそのまま車で会社に向かった。

会社に着くと 真っ先に自分の部所へと急ぐ。

ドアを開けるとみんな口々に声をかけてきた。


「おめでとう。」

「頑張れよ。」

「内山に先越されちゃったな。」


僕に気付いた上司が笑顔で手招きをした。

「内山。休みなのに悪いな。でも これはすごい話だぞ。」

そう言って上司が手渡した紙には…。



『内山優
4月25日より二年間の海外出張を命ずる
出張先…ニューヨーク支社』


僕はその場に立ち尽くした。