少したって涙が乾いた頃 美月はハッと体を起こした。

「ごめんなさい!優はまだ熱があるのに。ちょっと重かったでしょう?」

「ちょっとっていうか だいぶね。」

僕が舌を出すと 美月は膨れて言った。

「もう 看病してあげない!」


そりゃ困る。

僕はまだ美月と一緒にいたいんだ。


「ごめんなさい。冗談です。お願い看病してください。」

ふざけて顔の前で両手を合わせると 美月は笑った。

「嘘。私はこう見えても一応看護師ですからね。病人をほっとくなんてできませんから。」