白い月〜destiny〜

翌朝 なんとか仕事を終わらせた僕と宮川は 会社を後にした。


売店でパンと飲み物を買って電車に乗る。

平日の午前中だ。

車内はガラガラだった。

僕達は無言でパンにかぶりついた。

ある程度腹が満たされると 少しの間仮眠をとった。



僕は夢を見た。


美月がどんどん遠くへ…手を伸ばすと 指と指が触れ合うのにその手をつかめない…。



ふいに宮川に揺り起こされた。

宮川はあくびをしながら言った。

「そろそろ着くぞ。」