白い月〜destiny〜

「うまかったー。」

弁当箱はすっかり空になっていた。


時刻は14時半を過ぎていた。

最後にもう一度海を見ようと外に出た。

その間僕は控えていたタバコを吸った。

美月が僕を睨んで言った。

「ポイ捨てはダメですからね。」

「僕は常識人だよ。そんな事はしないから。」

得意そうに車用の灰皿を見せると美月は言った。

「それならよし!」


僕はタバコを吸い終えると灰皿に入れた。

「じゃあ…そろそろ行くよ。」

「うん。」

美月は名残惜しそうに海を見て 助手席に乗った。