白い月〜destiny〜

び…びっくりした。


まさかあんなに大きな悲鳴をあげるなんて…。

美月をからかったつもりが 僕のほうが驚いてしまった。

跳び上がった心臓を静めながら僕は言った。

「冗談だよ。」

「えっ…嘘なの?」

美月は安心したのかホッと息をついた。

「良かったー。すごく怖かったんだから。でもそんな冗談言うなんてちょっとひどいじゃない。だいたい…」

僕の冗談に怒った美月が文句を言い出した。

「いや ごめん。ちょっとからかいたくなって。許してよ。」