4-1 鈴璃本番

文化祭当日。

天気は、晴れ。
曜日は、祝日に繋がる日曜。

朝から、父兄や近所の人がお客さんとなって、正門のアーチをどんどんくぐっている。

鈴璃の家族も今日の午前中にはやってくる予定。

鈴璃は、最終決定された割と実用的な衣装を着て、即席カフェレストに改装された教室を忙しく往復していた。

一緒に、往復する香織。

「やっぱり、もっとふわふわにしとけば良かったかな?」

「しなくて良かったわ」

もしふわふわ衣装が選ばれていたら、今ごろ身動きできずに立ち尽くしているところだ。

それほど、鈴璃のいる店は繁盛中。