3-4 鈴璃の至福 弟に背中を預ける鈴璃。 黒髪の横から、弟の小さな手が肩に乗った。 ……あ。 それだけで少し気持いい。 「始めるよ」 「うん」 その弟の手が動き始めた。 優しく、優しく、鈴璃の首筋から揉みだす。 当てられた手のひらからくる、 ほわっとした感触。 首の付け根を圧すふたつの親指の、 ふにふに。 鎖骨の上にかかる残りの指の、 くつくつ。 鈴璃の口から、声がもえる。 「んっ、あっ」 「痛い?」 「ううん、気持いい」