鈴璃は、弟を見る。 弟は、居間のドアに身体を隠すようにして困る。 これ以上困らせると、逃げてしまう。 「いいわ。それは訊かないから、肩もみをお願い」 「うんっ、ここで待ってる」 元気になる弟。 鈴璃としては気になるところ多大だが、弟の手でしてくれるらしい肩もみは魅力。 肩もみというと、薄着にしてきたほうがいいのだろうか? 「待っていて」 とっとっとっ。 鈴璃は軽い調子で階段を昇っていった。