「草壁さん、もっと試してもいいよね?いいよねっ?」
「いいけど、校外のお客さんも見るものだから行き過ぎないようにね」
「大丈夫、誰に見せても失神するぐらい極めるからっ」
「……」
「よし、GO!!」
鈴璃の了承を受け、着付けを続行するクラスメイト達。
このたぶん一回しかないチャンス、自分達の理想の具現化に全力を尽くす。
「髪をとくからここに座って」
「痛かったら言ってね?」
「ヘアピン使ってもいい?」
試される幾つものパターン。
衣装と髪型を手直しするごとに評論しあい、そのひとつひとつを思い出として刻む。
そして、
パターンが10を超えたころ、


