「このままでいいから、焦げないように底のほうもかき混ぜて」 「こう?」 「うん」 ぐるぐるぐる。 まわるスープ。 肩と肩がふれ、鈴璃は高志を見るが、高志は気にせずスープの方を見つめている。 「うちは、お姉ちゃんがいてよかったね」 「どうして?」 「おいしいご飯作れるから」 言われて嬉しく、 「でも、お姉ちゃんも忙しいから、僕も何か作れるようになったほうがいいよね」 気づかわれて、 弟には、本格的に料理を教えるのはやめようと、口に出さない考えが浮かぶ。