『お姉ちゃんのも入れていい?』 そして、自分の分が終わると鈴璃の紅茶にも同じことをしたがった高志。 正直、高志が入れる砂糖は量が多すぎたのだけど、 『いいよ』 そう答えたときの高志はとても喜んで、 『入れるよー』 鈴璃のカップにスプーンを運ぶとても無邪気な顔は、 自分はいつでも弟の味方だと、 やはり幼かった鈴璃の心を満足させてくれた。 『美味しいね』 鈴璃には甘すぎた紅茶。 『そうだね』 その味を今でも覚えている。