香織は、上着のポケットから手帳を出し、その手帳に挟んであった一枚の写真を見せた。 「!!」 瞬間、目を奪われる鈴璃。 香織が回りに聞こえないように口をよせてささやく。 「どう?可愛い高志君のお婿さん姿だぞ」 香織の言うとおり、 写真には、タキシード姿の弟が、七五三のような着こなし具合で映っていた。