「お姉ちゃん、先に食べちゃってごめんね。お姉ちゃんの分もあるから、温めるね」 すごく申し訳なさそうな顔を見て、声を聞くことになる。 だから香織が再び話しかけてきたとき、鈴璃は険がよった顔をそのまま見せた。 「ねえ、鈴璃」 「なに、まだ質問?」 「おっと」 鈴璃のめったに見せぬ顔。 が、香織はそれすらもOKという調子で言った。 「ほらほら鈴リン、そういう怒り方は顔に跡が残っちゃうぞ。私が妹から入手したいいものあげるから、機嫌をなおす。ほらっ」