同時に隣の席から副会長の手が伸びて、会長の耳を捻り引く。 「文彦は自分の仕事をしなさい。会長の自覚あるのっ?」 痛たたたたっ。 声をあげる会長。 副会長はさらに懲罰を加えて、ごめんねと鈴璃に小声で謝って、仕事を続けてと低姿勢で お願いする。 そのやり取りを見て、執行部室に広がるくすくすとした笑い。 はあ……。 鈴璃の気も、ほんの少し抜ける。 それで香織に目を戻す。 「で、このD組がなに?」 「ふふふ、それ私が出したアイディアなのよ」