「…………」 鈴璃はもう30秒だけ待ち、状況に変化ないと暗闇の中で立ちあがった。 手探りで壁を探し、 そこからシャワー本体と水道のひねりを勘で探すことにする。 見えない世界で、見慣れた風景をイメージ。 転ばないように塗れた足場にも気を使いながら腕をのばしていく。 だが、シャワーもひねりも思ったようには見つからない。 のばした手指は暗闇を掴むばかり。