自分の家だけではなく、 町内全部の灯りが消えたらしい。 窓の外から入る光がない。 というか、窓自体見えない。 目の前で掴んでいる自分の手すら見えないほど真っ暗。 この状況で、 鈴璃は手を握ったままきっちり3分待ち、 それでも灯りが回復しないとなって、 静かに呟いた。 「困ったわね」