これが新しく客が入るという合図なのだろう。 「どうぞ」 幽霊にうながされて、鈴璃は弟と暗闇に入る。 「暗いから気をつけてね」 「うん」 弟と並んでゆっくり進む鈴璃。 少し行くと暗幕で作られた曲がり角。 先を覗き込むようにして曲がると、荒れた墓場を醸した通路が不安定な明かり下で続いていた。 墓石や枯れ木、破れ提灯。 ひとつひとつ丁寧に作られたセットが、通路の両側に並び、子供だましではない恐怖の空気を生んでいる。 自然に息をのんだ鈴璃。 対して、弟は小さな声で喜ぶ。 「すごい」