4-8 鈴璃とデート

学校内外の人々で賑わう校舎。

下の階は出入り口に近く、それだけ混雑していたけど、鈴璃はすぐに家族の姿を見つけた。

むこうも、辺りをきょろきょろしていた弟が、鈴璃の姿を見つけてくれる。

弟は大きく、鈴璃は小さく、手を振りあって合流。

さっそく一緒に行動する。

「これまで、どこをまわったの?」
「えっとね」

これまでの行動を報告する弟。

鈴璃のいる校舎は、
ほぼ全部まわったらしい。

「でも、あそこはまだ」

弟は、校舎の一番端の教室を指した。
お化けやしき。

文字から血がしたたるデザインで、
看板にそう書いてある。