身長差15センチの関係 3


「混んでるから、バタバタしていてごめん」

鈴璃は家族に言う。
店内は、ゆっくりしていってとは言えない状況。

「暇で寂しいよりは、いいじゃない」
「ああ」

母父は、鈴璃に言った。
弟は、すでにスパゲティを食べ始めている。

「どう?」

訊く、鈴璃。

「おいしいよ」

弟は食べながら答えた。

「私が作ったのじゃないけどね」

店のつくりを見れば分かると思うが、
一応言っておく。

「でも、美味しいよ」

弟は、もう一度言ってくれた。
鈴璃は、これで満足。

周囲のクラスメイトは、
やはりこの様子をうかがって笑っている。