4-2 鈴璃の待ち人 教室を追い出されてしまった鈴璃。 追い出されても、衣装はそのままなので遠くにはいけない。 鈴璃は、廊下の隅っこで携帯をとりだした。 電源を入れ、家族の番号を出す。 少し間をあけて、母の番号を選んだ。 弟は携帯をもっていない。 控えめな着信音が3回。 母が出た。 と、思ったら弟だった。 「あ、お姉ちゃん?」 明るい声が聞こえた。 「お母さんは?」 「今、パンフレットでお姉ちゃんがいる教室を調べてる」