優奈は顔の前で手を合わせて、俺を見上げた。
優奈がお願いしてくるものは、だいたいこんなものばっかり。
毎週毎週、合コン行ってるとか言ってるけど、

優奈の人脈ってどうなってんだろ…。

「メンバー足りなくてさ、ホント困ってるの」
「…他当たれば?」
「その他がいないからショーにお願いしてるの!ね?いいでしょ?その場にいるだけでいいから!!」

女だってバレそうなら、壁際に座って。
私が隣に座るから。

そう言って、優奈は俺の返事も聞かずにぐいぐいと腕を引っ張り出した。



…まぁ、いいか。
優奈が隣に座るって言うんだし。