「え…?」 アキちゃんの眉間に寄せられていた皺が一瞬で消え、さっき俺がした様に、次はアキちゃんが目を丸くした。 「それ、電車でだったんだけどさ。……それ以降は電車に乗るのが怖くなって乗ってないし、スカートも穿いてない」 「…そっか」 でも、電車に乗れない、スカートを穿けないことよりも… 大きな問題が俺にはある。 「……それとな、その出来事から…」 男が、怖いんだ。