あたし達はいつも 家の前で立ち止まる。 涙を拭うために。 二人とも泣き止むまで 玄関を開けなかった。 お父さんはいつも あたし達が家を出る前に 我慢しなくていいって 言っていたけど それだけは守らなかった。