唇が離れるころにはもうあたしの体は力が入らなくて
クテッと陸の体に寄りかかった。
そんなあたしを優しく抱きしめてくれる陸にまた心地よさを感じる。
トロンとした感情の中であたしは言いたかったことは不意に思い出した。
由香にも言われた…
そう、あの話。
「陸ー…。」
あたしの髪を優しく撫でてくれる陸。
「あたし…大丈夫だよ。」
本当は大丈夫じゃないけど。
「何が?」
でも、あたしはすごく幸せで陸ばっかり我慢なんて不公平だよね?
陸はきっとあたしが今から言うことなんか絶対想像してない。
「…エッチ、あたし大丈夫だよ?」
ちょっとためらったけど…
ちょっと恥ずかしいけど…
けど…
「…は?///」
一瞬にしてきょとん顔の陸。

