1年生の頃に読んだ古文の単語が分からなくて、1年の期末テストの問題をもう一度解いてみた。



春樹が左腕に包帯をして登校してきた。幸い折れた訳じゃないらしい。
「大丈夫なの」と聞いたら、私にも周りの子にする様に満面の笑みで心配するなと言った。

「………………」

あの馬鹿は能天気な癖に人に気を使うから、きっと困っても他人に言わない。
本当なら一発頭でも殴って「私には遠慮するな」と叫びたいけど、私はもうあの家には出入り出来ない。

「…………っ…………むかつく」

ぐしゃりと参考書のページを握ってしまい、慌てて皺を伸ばした。

折角近い存在になったんだから、ベタベタするだけじゃなくてもっと、
もっと色々と話して欲しい教えて欲しい私を頼って欲しい。
自称だけど私は春樹が思う程、弱くないと思う。だから


私を余り頼りにしてくれない事にも、そのせいで勉強が滞る事にも、むかつく


ノートは白いまま、ぐしゃぐしゃになった