《御免なさい、
 HRちょっと長引きそうです(..)》

《了解。HR中?》

《はい!
 今メールしてるの見つかるとケータイ没収されちゃいます;笑》

《見つからないように気を付けてね》

《気を付けます(^0^)
 私から言っておいて御免なさい;》

《大丈夫だよ。急がなくても良いから》


送信ボタンを押すと、ぱたりと携帯を閉じた
冷たい風が吹いた。マフラーに顔を埋めると、高城の言葉が浮かんだ

『未月ちゃんと喋ってる時の慧、全っ然違うもん』

確かに、そうかもしれない

基本的に俺はチャットの様なメールの遣り取りはしない
短い文章の遣り取りは、花田との週テストやテストの範囲の確認程度だった
授業中や始礼・終礼中は勿論、学校では携帯の電源も切っておいた


《早く一緒に帰りたいから頑張りますよ。私。笑》