陸から離れて、後ろから順位表に群がる生徒を眺めてみる


「柴崎君、相変わらず凄いねぇ」
「いや、花田の方が凄いよ」
「1位の柴崎君に言われても嫌味だよ?それ」
「…そのつもりじゃ無かったんだけど」
「いやー、いいよー?別に。でーも悔しいなー。1回くらいは勝ちたかったなぁ」
「理系教科は花田の方が出来るよ」
「そうだよねぇ。なのに総合で負けちゃうって私どんだけ文系教科苦手なんだろ」
「普通は理系のトップが学年トップなんだけどな」
「2位だって充分トップですー」

自分達は感じていなくてもこの場に居る全員を注目させる2人が喋っている
花田ユウキはケタケタ笑い、慧も少し笑っていた

「うわー卓真ありえね。何でお前そんなできんのー!?」
「何でだろ。天才だから?」
「じゃー天才、慧抜かしてみろよ。来週の週テで」
「いやいや、皆御存知、天才の中の天才じゃん。慧って」
「慧が出来んのは分かるけど、むしろ崇拝?」
「「卓真が出来んのは納得いかねぇ!」」
「何でそこでハモる!?ありえねー!!」

卓真はA組の友達と馬鹿笑いしてる