雪姫が部屋に入ってきた
手の上のお盆には新しいマグカップを乗せていた
周さんは雪姫にも丁寧に頭を下げた

「ああ、藁間様。合格おめでとう御座います。3年間御疲れ様でした」
「有り難う御座います」

雪姫も丁寧に返事をして、にっこり笑う
そして手に持ったお盆を少し上げてみせた

「周さんの分も有るんです。如何ですか」
「有り難う御座います。後で頂きますね」

「あ、周ー」

部屋を出ようとすると朱雀さんに呼び止められた

「はい。何か」
「あの話、しておくから。周も陸の特訓、宜しくね」
「??」
「は」

俺が何の話か考えてる隣で、周さんは短く返事をして、先に部屋を出て行った
俺は慌てて追いかけた