校門を出ると、大祐が俺達を振り向いて片手を上げて言った

「じゃーな、陸と爽樹」
「あれ?大祐、あたし達と方向一緒だよね」

こないだも用事で途中で別れたし、塾でも行き始めたのか?

「大祐、最近忙しいのな」
「認めたかねーけど受験生だし、俺馬鹿だし。じゃ」
「おう!」
「ばいばーい」

だるそうに歩く大祐を、2人で手を振って見送った
何秒か開いて、爽樹と目を合わせた

「…皆、受験生だねぇ」
「そーだな~~…」
「あたしもちょっとは勉強しないと」
「爽樹は俺より勉強できんだろ?」
「陸よりって…陸は学年で下から数えた方が早いでしょ?」
「そ、そうだけど…!!」

そんなスッパリ…!
確かに、俺も無事大学生になれるとは思うけど、少しは勉強しとかねぇとヤバいかもな

「「慧か雪姫に頼ろう…」」

2人で呟いて駅に向かった