「いい汗かいたなーっ」

部室で制服に着替えて、ぐあーっと伸びをした

「ベタか」

大祐は俺の背後でシャツのボタンを閉めながら、俺の言葉を鼻で笑った

「大祐も久しぶりじゃねえ?部活!!」
「そうかもな~。そうだな~。最近、生徒会だったし」

くるっと大祐が俺に向いた
それで、俺を指差した

「オーイ、しっかりネクタイしめろー」
「ネクタイをしねぇ生徒会に言われても説得力ねえよっ」

俺は軽く大祐にエルボーをかました

「はーおもしれー」

大祐は一通り笑うと、スクバを肩にかけて部室のドアを開けた

「さ、帰ろーぜ陸」
「あ、悪りっ」
「?何だよ?何か用事とか?」
「爽樹と帰る約束してんだ!すぐには帰れねーんだっ」
「ハイハイ。お幸せだなチクショー」

大祐は呆れて笑った
でも、俺と爽樹がこんなに接近できてるのは大祐(と卓真)のおかげだし
感謝してるんだぜ?

「大祐も一緒に帰ろーぜ?」
「やだよ。俺1人浮くじゃん」


飯野 陸-イイノ リク-
2年C組
天才暗殺者