知春は言葉をつまらせながらも続ける。 「あたし待ちきれなくて…家の近くの大通りまで出て待ってた。 しばらく待ってたら遠くにバイクで走ってくる真季の姿が見えた。 嬉しくて手を振ろうとした時…。 信号無視の車が猛スピードで交差点に入ってきて…真季のバイクにぶつかった。 目を疑った…信じられなかった…信じたくなかった。 もしかしたら真季じゃないかもって自分に言い聞かせながら駆け寄った。 でも見覚えのあるバイク…ヘルメット…。 まぎれもなく真季だった…。」