起きてキッチンへ向かうと
コーヒーを飲んでいる
輝を見つけた。

「みんなは?」
「なんかデートみたいだよ?」
「・・・へー」
「空、コーヒー飲む?」
「うん」

輝の入れたコーヒーを
もう何度も飲んでいる。
この味に慣れたせいかもしれないが、
すっごいおいしい。

「空、悩んでるでしょ?」
「何が?」
平然とコーヒーを飲む俺。
隠し通そうとする俺。
すると輝は立って
俺の近くまで来た。
なぜかティッシュを1枚持って。

そして俺の耳元で言ったんだ。

「ビー玉の少女」
「ブホッ・・・ケホッ」
「はい、ティッシュ」

図星だ。
輝はもう感づいている。

「ど・・してっ、ケホッケホッ」
「俺勘いいからね～♪
それに空達とけっこういるしねっ」

輝は何でもお見通しってか。

「ついに出会っちゃったね～」
「まだ確信はないけどね」
「いや、俺もあの子だと思うよ」
「どうだろうね」

正直、違ってて欲しい。

「でもどんな初恋だっけ?」
「言ったらみんなに言わない?」
「ははっ分かったよ」

俺は話し始めた。