隣をチラッと見ると、
よしっと両手でガッツポーズする
まなちゃん。

どうしてまなちゃんは諦めないの?
軽くギャルメイクだし、
身長俺より大きいし、
俺とつりあわなくない?

それなのに、

どうして君は俺を選んだの?

俺の頭の中は?でいっぱいだ。

「遥君っ!」
「・・・あっ何?」
「おなかすいたっ!
何か食べに行こ?」

へらっと笑うまなちゃん。
カラオケはどうしたんだと
思う俺。

それでも俺はうなずいたんだ。

俺らは近所の喫茶店に向かった。
その途中に俺は見てしまったんだ。

笑顔の綾乃ちゃんと
横で微笑む優ちゃん。

それくらいは寮であったかも
しれない。

視線を落とすと、
2人の手が重なっていた。
俺は今どんな顔で
2人の姿を見ているんだろう。

そしてまなちゃんは、
そんな俺を見て
どんな顔をするんだろう。
どう思うんだろう。