「だからって何でお前のとこに?」
「俺しかいないって。
もう頼れるのは俺だけだって・・・」

優ちゃん・・・

「優、お前昔裏切られたんだぞ!?」
優ちゃんの顔が歪む。
「また裏切られるかもしれないんだぞ!?
お前・・・それでもいいのかよ!?」
「分かってる!」

「俺だって・・・分かってるよっ!
それでも・・・俺はあいつの傍にいる」
「優・・・っ!?」
「俺は・・・今でもあいつがー」

パシャン

優の髪が濡れる。
優さんが花瓶の水を優ちゃんの
頭からかけたんだ。

「優雅さん!?」
「優雅!?」
「優さん!?」

「優、頭冷やせ」
今まで1度も聴いたことのない、
優さんの低い声。

「綾乃が叫んだこと、
沙羅を怒ったこと、
お前本当は嬉しかったんじゃないのか?」

優ちゃん・・・

「優?優雅は間違ったこと言ってないよ。
お前本当は綾乃のこと嫌いじゃないだろ?
お前のこと心配する女他にいないと思うよ?」

優雅と空が優に言い寄った。