この部屋には俺と
俺の後ろにいる遥。

机をはさんで向かいにいるのが輝。

優と沙羅は抱き合ったまま、
「沙羅・・・離れて」
ではなかった。

この2人が昔何があったかは
どいつも知ってる。

「優、私・・・私っ!」

パタパタパタパタ

だんだんと大きくなる足跡。
綾乃だ。

「沙羅さんっ!!」
いきなり入ってきて、
沙羅の前に立つ女。

そして叫びだす。

「これ以上優に近づかないでくださいっ!!」

この部屋にいるみんなに驚く。
「・・・何で?」
「過去のこと全部聞きましたっ!」
「・・・!」

「どうしてあなたにそんなこと
言われないと駄目なの・・・?」
「優が可哀相ですっ!!
今更何で来たんですか!?」

「そんなっひどいっ!!」

綾乃は次々と沙羅に言う。
沙羅の頬から涙がこぼれる。
その瞬間優の目つきが変わった。
やばい・・・!
「お前・・・ちょっとこっちー」

「綾!」
パンっ