何より1番驚いていたのが
綾だった。

そりゃあそうか。
いきなり見ず知らずの人が
入ってきたんだもんな。

優は沙羅を見て立ち上がる。
沙羅はそんな優に向かって、

「優ーーっ!!」

抱きついた。

輝は目をぱちくりさせている。
優雅さんは1度驚いたものの、
また朝食を食べ始めた。
遥は口をあんぐり空けている。
綾は・・・
俺は綾を見た。

「-っ」

俺は息を呑んだ。

綾の顔は少し歪んでいて、
どこか切なげだった。

俺はそんな綾が、
ー綺麗ーそう思ってしまった。

うぉっ今は沙羅のことだ。
おれは正直こいつが嫌いだ。

俺はとりあえず、
沙羅を優から引き剥がそうとした。

でも・・・
優は沙羅を抱きしめ返した。

優・・・
いいのか?
お前はまた傷つくかもしれないよ?

お前が悲しむ姿、
俺はもう見たくない。

大事な後輩が苦しむのは
もう限界なんだよ・・・