コンコンッ

「優~朝だよ~!」
今日も廊下の向こうから、
綾の声で起きた。

「ん~分かった~」

正直、優が綾を面白いと言ったときは
本当にびっくりした。

何年ぶりに、女の話題を出したんだろう・・・

それに・・・
沙羅が・・・来るなんて・・・

いろんなことで頭がいっぱいだが
とりあえずキッチンに向かった。

「おはよう空」
「おはよっ!!」
「はよ」
「・・・おはよう」
「おはよー!!」

みんなが俺に声をかける。
綾はすぐみんなと溶け込めそう、
ってかもう溶け込んでる?

「うん、おはよう」

みんなで、
「いただきますっ」
の掛け声で食べ始める。

いつもどおりの朝。
そう思ってた。

「優ーーーーーーっ!!」

玄関からいきなり入ってきて、
キッチンに押しかけてきた女。

そう、これが沙羅。
優を苦しめた女だった。