ー3年前ー

ガラッ

教室に入ると
全員の視線がささる。


「おっ遥ちゃんじゃーん」

「相変わらず女の子
みたいでちゅねー」



男達のひやかしの言葉が
早速飛んでくる。



女たちはくすくすと
笑うやつもいれば、



俺を心配そうな目で見るやつもいる。


だけど、俺には声をかけない。



自分がいじめられるのが
怖いからだ。

誰だって、



自分が可愛いに決まってる。



自分が大事に決まってる。