「結子さん、ゴハン出来ましたけど?」

結子さんの前に座る。
俺が見えないのか…?

あからさまにボーっとしている。
テレビを見ているのに、焦点があっていない。

お腹が空きすぎて、おかしくなった…とか?


「結子さーん。」

そう言いながら、結子さんの顔を覗き込む。
あまりにも反応がなかったから、ギリギリのところまで近づいてみた。
あと、数センチで鼻のアタマが触れるくらいに…。


結子さんと目が合った。

「うわぁ!!」

いきなり大声を出された。
結子さんの頬が赤く染まっていく。


「なんなのよ、タクってば!!ビックリしたじゃん。ほら!!」


そう言うと、結子さんは俺の手を掴み、自分の胸へと持っていった。