レオンが忙しいのは仕方がないこと。


ヴァンパイアの王となったレオンは責任があるのだから。


ティナは同じ部屋にいるアメリアに聞こえないように吐息を漏らした。


聞こえないように吐いたつもりだがアメリアには聞こえてしまっていた。


(今日のティナ様は元気がない・・・・ご主人様に会えないからだろうが・・・)


アメリアとしても2人だけの時間をゆっくり上げたいくらいなのだがそんな事は出来るはずがない。


アメリアが小さくため息を吐いたその時、


ガタッ


大きな音がした。


アメリアはその方向に目を向けるとティナは両手をガラス窓に付き、うつむいている。


「ティナ様っ!?」


床に体が着く前にアメリアはティナの身体を抱いた。