「桜井さんは部活何?」
桐谷先生の声が響く。
先生の目…とてもじゃないけど見れない。
「吹奏楽部です…」
それで精一杯。
「へぇ―いいな…じゃあ、好きな教科は?」
教科…勉強は好きじゃないし…
「た…体育…カナ。」
「ハハッマジで?!音楽と体育…いいな!どっちも出来るんかあ」
ドキッ
え…
桐谷先生が笑ってる…
目を細めて…
先生…笑うんだぁ。
ヤバい…
凄い可愛い―…
八重歯。
ヤバい
何か分かんないケド…嬉しいッ
先生も笑うんだ……
凄いものを発見したみたいに思えた。
一気に引き込まれる。
この先生は…
いや…
この人は…
何か―
凄い。
それが
私の正直な感想だった。
