ラブレター

あれから私は雷に打たれたようにボケーっと加藤君のことを考え、大会の間中ずっと彼の姿を追ってしまっていた。


いつも加藤君の周りには人がいて、彼を中心に輪ができていた。彼はその輪の中で笑っていたが、私には彼だけが光輝いて見えたものだ。




皆が賞賛し、女の子にも人気がある加藤君を好きになるのは癪に障ったが、もう恋の矢は私のハートに刺さっていたようだった。


一度刺さった恋の矢は恋の病というモノに形を変え、私を襲うことになる。