ラブレター

私は呆気に取られていたが、同級生の男の子にスキーウエアを届けるため、沢山のウエアを手に抱えゴール地点へと向かった。

試合が終わるとワンピースの上にスキーウエアを着るため、滑り終えた選手にウエアを届ける人が必要になる。
その役目は自分たちの親である大人がしたり、男子の時は女子が、女子の時は男子が届けたりしていた。






ゴール地点では、滑り終えた選手が自分のタイムが貼られた場所に群がっていた。

スキーを脱ぎ、ヘルメットとゴーグルを外した大勢の男子がガヤガヤと何やら言いながらタイムを見つめている。
「あーまた抜かれたー。」
「このまま誰も来なきゃ3位確定だぁ!」