近所の文房具屋よりちょっと遠くにある雑貨屋で便箋を買った。かわいらしいけれどあまりラブレターぽくないものを選んだ。
何度も何度も書き直しながら完成させ、綺麗な折り目をつけ中に黄色い匂い玉をしのばせた。
匂い玉は当時文通していた東京の友達がよくしていた技だった。封を開けた時に香るのがとても女の子らしくて好きだった。
肝心な内容はというと…、確か私の自己紹介と加藤君が好きだということ、応援しているというようなことだったと思う。
人の記憶は不思議なもので、匂い玉を入れたことは覚えているくせに、あれだけ悩んで書いた手紙の内容は曖昧なのだ。
何度も何度も書き直しながら完成させ、綺麗な折り目をつけ中に黄色い匂い玉をしのばせた。
匂い玉は当時文通していた東京の友達がよくしていた技だった。封を開けた時に香るのがとても女の子らしくて好きだった。
肝心な内容はというと…、確か私の自己紹介と加藤君が好きだということ、応援しているというようなことだったと思う。
人の記憶は不思議なもので、匂い玉を入れたことは覚えているくせに、あれだけ悩んで書いた手紙の内容は曖昧なのだ。


