ラブレター

およそ、12月から4月の雪の季節はスキーを通して四六時中、加藤君のことを思い浮かべていた。

家に帰っても加藤君の話ばかりするので親もまたか…と呆れていたことだろう。

そうしてスキーの季節が終わると加藤君に会えない日が続く。
それはとても寂しいもので、私は来年まで待つこともできず、いてもたってもいられなくなってしまった。

以前スキーサーキットで合宿した先が加藤君の地元ということもあり、彼の住んでいる場所や小学校なんかは知っていた。
私の住む場所からは車で約二時間弱かかるため、冬を過ぎれば滅多に行くこともない。


迷ったあげく、私は手紙を書くことにした。

そう、私が初めて書いた、いわゆるラブレターである。