気づけば、あなたが

佳奈はたわいない話をしている。



でも俺は、
半分以上内容は
聞いていない。




・・・というより
頭の中は杏の事で
いっぱいだった。




卒業式の日


俺は杏が指揮をしている姿を
ずっとずっと
見つめ続けていた。




俺が杏と視線を
そらしてから
どれくらい
経ってしまったのだろう・・・・・・。




杏の一瞬
悲しそうに
俺を見た
あの表情




俺は初めて
罪の意識を感じた。




杏・・・ゴメン・・・



俺は

どうしたら

いいんだ!!