気づけば、あなたが

席に着くと
佳奈はメニューを眺めていた。


遅れて座った陽介は携帯にメールがきたことに気づいた。


テーブルの下で
メールを確認する。




本田からだった…



[お前が何考えているのか、最近はわかんねーよ・・・
でも海藤も島田も
お前の態度に納得はしてないぞ
どうするのかは、お前が決める事だが
自分の気持ちに嘘はつくなよ]


本田らしいメール内容だった。


陽介は、そのまま携帯を閉じた。



「どうしたの?」



「いや・・・別に、何にした?」



「アイスオーレとケーキ頼んじゃおうかな」



「じゃあ 俺はアイスティーでいいよ」


陽介はシャツの二番目のボタンを少し外した。


彼は中学生の頃から体も大きく 私服だと大学生に見間違えるほどだった。


佳奈が自分を見つめている。


今の自分に、何をどうすればいいのか
答えは出なかった。